コミュニケーション能力とは、対人関係においてスムーズな意思疎通や情報共有ができる能力のことです。
人と全く関わらずに完結する仕事はこの世に存在しません。
協力して仕事を進めるべき相手の言っていることがよくわからなかったり、信用することができなければまともに仕事を進めることができません。
信頼関係の構築に欠かせない能力
会話やメールのやり取りなどのコミュニケーションは、自分たちの考えや感情をお互いに伝え合う方法のひとつです。コミュニケーションをとらなければ、相手の考えや感情はわからないですし、お互いの理解をするためにはコミュニケーションは必要不可欠です。 意思疎通を行うことで相互理解を果たし、相手との信頼関係を構築すれば、人間関係が良好になります。相手との信頼関係を構築することは、適切なコミュニケーションによって、他人との信頼が厚くなると、ビジネスチャンスの広がりも期待できます。職場の人間関係が良好であれば、周囲と協力して仕事を進めやすくなり、業務効率や生産性の向上も狙うことが可能となります。
意思疎通を図るためにも重要
仕事において関係性をもつ人たちは、家族や友人のように気心が知れた仲ではなく、育ってきた環境や価値観が自分とは異なる人たちです。この状況下で、価値観の異なる人たちに自分の意見を伝えたり、相手の意見を聴いたりと、相手との適切な意思疎通が特に重要になってきます。 コミュニケーションは、価値観や考えの異なる人たちと意思疎通を果たすためのひとつの手段といえます。
コミュニケーション能力にはどのようなスキルが必要なのか?
「伝えるスキル」
自分の意見を相手にわかりやすく伝えるスキルです。自分の頭のなかに存在する意見を言語化し、相手に伝えます。伝えるスキルのなかには、自分の意見を言葉に変換するのに必要な語彙力や、わかりやすく端的に伝える要約力があります。 語彙力が欠如していると、意見を正しく相手に伝えられなかったり、失礼な言い方をして相手の気分を不快にさせたりするおそれがあります。また、要約力が欠如していると、ダラダラと長文で相手に意見を伝えることになり、十分な理解を得られないおそれがあります。 伝えるスキルは、相手に自分の意見を正しく伝えて理解を得るために、なくてはならない基本的なコミュニケーション能力です。
「聴くスキル」
相手の意見を聴いて理解するスキルです。相手が話している途中に話を遮ることをせず、話を最後まできちんと聴く姿勢は重要です。また、相手の意見を十分に理解するために、適宜相手に質問をする姿勢も求められます。 聴くスキルによって、相手は自分の意見を理解してもらえていると感じ、安心できます。また、きちんと話を聴いてもらえることで自分を尊重してもらえていると感じられるのです。
「相手の気持ちを読み取るスキル」
非言語情報に潜んでいる相手の気持ちを読み取るスキルです。言葉以外にも相手の感情が表れていることがあります。例えば顔の表情や体の向き、身振り手振りは非言語情報の一例です。非言語情報をよく観察し、情報をストックすることで、会話をしている相手の感情や本心に気づけるようになります。 相手の気持ちを読み取ることによって、相手への配慮ができるようになり、コミュニケーションがより円滑になるのです。
コミュニケーション能力を上げるための実践法とは?
第一印象を良くする
対面でのコミュニケーションにおいて、第一印象でほとんどすべてが決まってしまうという話を耳にしたことがある人は多いかと思います。人間の第一印象は、出会ってからほんの数秒から数分という短い間で決まってしまうものです。この第一印象をより良いものにして、相手とのコミュニケーションを円滑にするために気をつけるべきことは「顔の表情」です。 相手と会話を始めるときの挨拶をする際、笑顔を心がけて表情を明るくしましょう。
結論から分かりやすく話す
意見を伝える際には結論から話すようにしなさいと、上司から言われたことがある人は多いと思います。なぜ結論から話すようにするかというと、その方が相手に伝えたいことがきちんと伝わるからです。 プレゼンテーションで多用される、PREP法という話の構成方法が存在します。Point(結論)、Reason(理由)、Example(事例・具体例)、Point(再度、結論や要点を述べる)PREP法を使用することで、相手に伝えたいことがわかりやすく伝わると言われています。 ゆくゆくは、PREP法を無意識のうちに使えるようになることを目指して、まずは結論から話すように心がけましょう。
相手の自尊心をくすぐる
会話の最初に「まずあなたに聞いてもらいたくて」「一番に相談したくて」「あなたにだから言うけど」など言葉を入れ相手に特別感を持たせることで親身になって話を聞いてくれるようになります。
声のトーンに配慮する
相手の声のトーンが低いと印象は悪く、逆に明るいトーンで話しかけられると好印象を抱くものです。コミュニケーションをとる際には、意識して声のトーンを一段階上げるように心がけるとよいでしょう。
共感できるものを探す
人間は自分の個人的な拘りを理解尊重してくれる人間に親近感を持ちます。「たとえ話」「おもしろかったこと」「週末の過ごし方」などを注意深く聞きましょう。また、多くのものに共感をできるように日頃から情報収集や流行りのものを調べるなどを行いましょう
相手の話を受け止める
相手の話を聴く際に有効なのが、バックトラッキングという手法です。この手法はいわゆるオウム返しのようなもので、相手が話した事実や感情を聴き手がくり返します。また、相手の話が一段落したところで、話を要約します。バックトラッキングを行うことで、相手はきちんと聴いてもらっていると感じ安心感が生まれます。 また、話の要約を聴き手が行うことで、話の認識に食い違いが生じていないかを確かめることが可能になります。
逆説を減らす
「でも」「けど」などの接続語は多用しない。これはネガティブな印象を相手に与えてしまう他、自分の考えもネガティブにしてしまいます。言い方の癖は考え方の癖です。
質問上手になる
話を聴く側は、状況に応じて質問をすることで、相手との意思疎通が円滑になります。質問をすると、話が広がり深いコミュニケーションをとることが可能になりますし、相手は「よく聴いてくれている」と安心します。 話のなかでわからないことや気になることは積極的に質問したり、話に広がりが出るように質問を投げかけたりするとよいでしょう。
ハキハキ話す
当たり前のことですが、これをできていない人はたくさんいます。そしてこれをできていないことに自分では気づいていません。口を大きく開けて明瞭に話すことで聞き手のストレスが減り、話を飽きさせずに聞いてもらうことにも繋がります。また語尾をしっかっりと話し、最後はしっかりと相手の目を見て話しましょう。
呼吸を合わせる
話をしっかりと聞いてもらうために相手に心の準備をしてもらいます。最初に話しのテーマを伝えます「今からこの話をします」→ある程度話したところで、聞いてとの歩調を合わせます「ここまでよろしいですか?」このように呼吸を合わせることで相手に思考の整理の時間ができ引き続き話の内容を理解しきいてもらうことができます。